薬局の就職の選び方・やばい薬局に注意!見分け方は?(就活用)

薬学生のみなさん、薬局実習などですでに「この薬局、雰囲気いいな」「ここはちょっと大変そうかも」と感じたことはありませんか?薬学生にとって、実習中の経験は将来の就職先を考えるうえで大きなヒントになります。ただし、見た目や一部の印象だけで判断するのは危険です。中には働き始めてから「思っていたのと違った…」と後悔してしまう“やばい薬局”も存在します。

そんな失敗を防ぐために、この記事では薬局の選び方や、注意すべきポイント、ブラック薬局の見分け方について詳しく解説していきます。自分に合った職場を見つけるためのヒントを一緒に探していきましょう。

やばい薬局とは?

そもそも「やばい薬局」とはどういう薬局なのでしょうか?

ここでいう「やばい薬局」とは、私の考えでは以下のような薬局を指します。

  • 薬機法や調剤報酬など、薬局に関する規定に違反しているかもしれない薬局
  • 労働法に違反しているかもしれない薬局
  • スキルアップできない薬局

薬学生のみなさんは、そんなところあるの?って思うかもしれませんが、実際にあったりするので注意が必要です。

大手の薬局なら大丈夫かというと、そうでもなかったりするので厄介なんです。

例えば、調剤報酬の違反例に、不正請求があります。ほんとはやっていない業務をやったことにして保険請求をするといった行為です。当然発覚すれば罰則があります。

また、労働法では働く時間が週40時間を超えないといったことが決められているのですが、残業が多く既定の時間を超えるのが常態化していることがあります。有給休暇がとれない会社もあったりします。

薬局の経営者が薬剤師のスキルアップに興味がなかったりすると、研修を受けたいとか学会に参加したい場合、費用は自費で、労働時間外や休日を使わなければスキルアップできない状況となってしまいます。給料がもの凄く高ければ、それでも納得できるかもしれませんが、新入社員では金銭的に厳しくて研修を受けにくい状況となってしまいます。

大学を卒業して初めて薬剤師として働くのに、これでは続けられなくなってしまうかもしれません。

やばい薬局に就職してしまうことが無いよう、是非、次にあげることに注意してください。

 

やばい薬局の見分け方

それでは、やばい薬局はどうやって見分ければいいのか、ポイントを説明します。

 

薬剤師と事務員の見分けがつかいない

薬局では、薬剤師と事務員は明確に、見た目で違いがわかるようにしなければなりません。このことは令和4年度診療報酬改定に関する通知(保医発0304第1号) にて求められています。

これは、薬剤師でないとできない業務があり、患者さんがみても誰が薬剤師なのかをハッキリとわかるようにするためです。薬剤師から説明を受けていることがはっきり分かるので、患者さんも安心できますよね。

ただ、中には未だに薬剤師と事務員の見分けがつきにくい薬局も存在しています。名札に小さく書いてあるかもしれませんが、それだけではわかり難いですよね。

そういった薬局では、医療機関としての薬局の意義をしっかり意識していない傾向があります。(私の偏見が入っているかもですが)

そういう薬局では、やる気がある人ほど前向きな意見を聞いてもらえなかったりして、気持ちよく働けなくなってしまいます。

 

事務員がやっている仕事に注目

薬局では薬剤師でないとできない業務があり、事務員の方とは業務内容が違っています。

ですが、人手不足を理由に、本来は薬剤師でないとできない軟膏の混合や水剤の調整、粉の調剤まで、事務の方がやっているところがあったりします。これらの調剤は、出来上がったものを見ても中身が合っているかどうかを判断できないですので、絶対にやってはダメなことです。

例えば門前のクリニックが皮膚科で、いつも決まった混合の軟膏が処方され、大量に処方されるのであらかじめ作っておくといった状況で、事務員に作らせるといったことが起こったりします。

たとえあらかじめ用意しておく予製であっても、絶対ダメ。

これをやってしまう薬局は、薬剤師の責任に対しての意識が低いと言えます。

何か事故が起こったら、鑑査した薬剤師の責任になってしまいますので、このような薬局には入らないようにしましょう。

 

残業が多い

薬局でありがちなのが、忙しい季節など患者さんがなかなか終わらなくて残業になってしまうという状況です。これは仕方がないことともいえますが、患者さんのためを理由にいくらでも残業させる薬局は良くないです。会社側はシフトを工夫するなどして、残業をできるだけ減らす努力が必要だと思います。

残業代が出ればまだいいのですが、酷いところだと残業代がでないこともあります。ここまでくるとブラックですね。

就業実態をよく確認すること、可能であればそこで働いている人にも確認してみるのが良いと思います。

残業代が出ないところは、有給休暇も無かったりしますので、要注意です。

 

きれいごとしか言わない

就活時にきれいごとしか言わない会社は要注意です。

新人薬剤師の場合、ある程度大きい会社の場合は新人研修があると説明されることが多いと思います。また、1年目を過ぎても継続のための研修があるとか、外部の研修も受けられるとか、いかにも勉強できる風な説明をされるかもしれません。

ただ実際は、多くの薬局では人手不足と業務が忙しいのとで、なかなか研修ができないというところもあります。

また、店舗が多い会社では異動があるかもしれないですが、本人の希望を聞くといいながら、希望に沿わない移動を命じられることもあるかもしれません。

これらの実態は全く話さず、きれいごとだけを言ってくる会社は要注意です。

実際は理想なことだけできる会社なんてほとんどないですので、入ってから「こんなはずではなかった」とならないように、初めから正直に話してくれる会社をお勧めします。

 

まとめ

就職先として薬局を選ぶときは、是非ここで説明した「やばい薬局」の見分け方を参考にしてください。実習や見学、説明会で得た情報をもとに、自分にとって「安心して働ける環境かどうか」を見極めましょう。少しでも違和感を覚えたら、それは重要なサインかもしれません。焦らず慎重に選ぶことで、入社後の後悔を防ぎ、自分らしく働ける職場に出会えるはずです。

この記事が、あなたの薬局への就職先選びの参考になれば幸いです!

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