「薬学部って偏差値低い大学もあるけど、なぜ?」「Fラン薬学部は退学率がヤバイってホント?」――こんな噂を耳にしたことはありませんか?実は薬学部には、少子化や学部の急増といった背景から、偏差値が低くても入れる大学が増えてきています。
でも、簡単に入れるからといって安心はできません。薬学部には厳しい進級条件や国家試験の壁があり、退学・留年率が高い大学も存在します。この記事では、薬学部の偏差値が低い理由と、Fラン薬学部のリアルな現状について詳しく解説していきます。
薬学部は偏差値が低い?
「薬学部って偏差値が低いの?」と思う人もいるかもしれません。実際に、私立大学の薬学部の中には偏差値が35〜65くらいまでと幅広く、入りやすい大学もあります。
でも、「薬学部に入った=薬剤師になれる」わけではありません。注意が必要です。
薬学部には2つのコースがあり、4年制は研究を中心に学ぶコースで、卒業しても薬剤師にはなれません。薬剤師になるには、6年制を卒業して「薬剤師国家試験」に合格する必要があります。
薬学部の偏差値が下がっている理由には、大学の数が増えたことがあります。少子化で受験生が減っているのに、薬学部の定員が増えたため、入りやすくなった大学もあるのです。
でも、大学に入りやすくなったからといって、誰でも簡単に薬剤師になれるわけではありません。国家試験は今でもレベルが高いままなので、しっかり勉強し続ける覚悟が必要です。
次にこの偏差値が低い大学、Fラン大学についての実態を探っていきましょう。
Fラン大学は定員割れ
近ごろ薬学部の人気は下がり気味です。薬学部全体でみると、定員の80%に満たない大学が約3割もあり、とくに偏差値が低めの “Fラン” と呼ばれる大学では、平均で定員の約7割しか学生が集まっていません。
なぜこうなったのでしょうか?
-
薬学部が急に増えた
2003~2008年に私立を中心に28学部が新設され、その後も新しい薬学部が次々誕生しました。現在は国公立を含め79大学もあり、昔に比べて入り口が広がっています。 -
お金と時間がかかる
私立薬学部の学費は6年間で1,200万円ほど。さらに一人暮らしが必要な立地だと生活費もかさみます。「お金も時間もキツい」と感じる受験生が増えています。 -
国家試験のハードルが高い
薬剤師国家試験の難易度は当然ながら下がっておらず、入学後の勉強はとても大変。とくにFラン大学では合格率が低めで、「入っても薬剤師になれないかも」と敬遠されがちです。 -
“薬剤師不要論” の広がり
「薬を渡すだけならAIでもできるのでは?」というイメージが一部で広まり、職業としての魅力が伝わりにくくなっています。
こうした理由から志願者が減り、Fラン薬学部では定員割れが目立つ状況になっているのです。
Fラン薬学部は留年・退学率が高い
偏差値が低めの“Fラン薬学部”では、特に留年や退学する学生が多いと言われています。
実際、2024年のデータでは、1年生から5年生になるまでに約42%の学生が留年または退学しています。つまり、5人に2人は進級できないか、辞めてしまっているということです。
薬学部以外のFラン大学でも中退率は40%程度なので、薬学部だけ特別に高いというわけではないように見えます。
ただし、**国立薬学部の留年・退学率は約10%、公立は15%、私立でも平均25%**といわれており、Fラン薬学部はそれよりも明らかに高い数字です。
では、なぜこんなに多いのでしょうか?
理由は、大学が進級を簡単にさせてしまうと、国家試験に合格できない学生が増えてしまうからです。薬学部のゴールは、薬剤師国家試験に合格すること。
この試験では、全国で毎年約1万人が合格するように調整されるため、全国の受験生と競争しなければなりません。
たとえば、偏差値35で大学に入っても、6年後には偏差値60~70の人たちと国家試験で戦うことになるのです。そのため、大学側も「中途半端な学力で6年生に進ませると、国家試験に通らない」と判断し、早めにふるいにかける傾向があります。
つまり、Fランだから留年するというよりも、「覚悟なく入ってしまうと厳しい」という現実があるのです。
入学後にしっかりと勉強方法を工夫して、自分の力で生き残る覚悟と努力が必要です。
「いつか偏差値60以上の人を見返してやる!」くらいの気持ちで勉強に向き合えば、Fランからでも国家試験合格は十分に可能です。
Fラン薬学部は卒業率が低い
Fラン薬学部では、ストレートで卒業できる人の割合が低いことが知られています。
2023年のデータでは、Fラン薬学部のストレート卒業率は約51%。つまり、2人に1人しか6年間で卒業できていないということになります。
ちなみに、**薬学部全体の平均ストレート卒業率は約66%**なので、Fラン薬学部の卒業率が特に低いことがわかります。
卒業できるかどうかは、6年生の「卒業試験」に合格できるかどうかにかかっています。
よく言われているのは、大学がわざと卒業試験を難しくしているということ。
その理由は、国家試験の合格率を少しでも上げるためです。学力が足りない学生をそのまま国家試験に送り出してしまうと、大学全体の合格率が下がってしまうため、あえて卒業させないようにしているとも言われています。
卒業試験に落ちてしまった学生は、「卒業留年」となり、半年後に再度(少しやさしめの)卒業試験を受けてから卒業することになります。
そうなると、国家試験は“既卒”として翌年に受けることになります。
こうした事情を見ると、「Fラン大学の闇」と言いたくなる気持ちも分かりますが、実際にストレートで卒業している人もたくさんいるのが事実です。
結局は、どこの大学に入るかよりも、入ってからどれだけ本気で勉強するかが大事ということですね。
しっかりと目標を持って努力を続けられる人であれば、Fラン薬学部でも6年間で卒業し、国家試験に合格することは十分可能です。
Fラン薬学部はストレート合格率が低い
Fラン薬学部では、ストレート(6年で卒業してすぐ)で薬剤師国家試験に合格する人の割合がとても低いという現状があります。
具体的には、Fラン薬学部のストレート合格率は平均で約36.6%。
つまり、10人のうち4人も合格できていないということです。
ちなみに、**薬学部全体のストレート合格率は約57.2%**なので、Fラン大学の数字はかなり低いと言えます。
国家試験対策はどんなことをするの?
国家試験の対策は、基本的に6年生の1年間で行われることが多いです。
大学によってやり方は違いますが、主に次のような方法で対策が進められています:
-
国家試験対策予備校の講師が大学に来て授業をする
-
過去の国家試験の問題をたくさん解いて、出題傾向を分析する
特に私立の薬学部では、こうした国家試験対策に力を入れているところが多いです。
一方で、国公立の大学では予備校講師の授業がないところも多いようです。
合格できるかは自分次第
結局、国家試験に合格できるかどうかは、自分でどれだけ勉強するかにかかっています。
国家試験は相対評価といって、全国の受験生の中で上位1万人程度しか合格できない仕組みです。
つまり、たとえ高校の時に偏差値が35以下だった人でも、偏差値60~70の人たちと同じ試験を受けて勝ち抜かないといけないということです。
これが、Fラン大学から薬剤師になることが簡単ではない理由です。
でも、チャンスがあるのは事実
とはいえ、Fラン大学であっても薬剤師になるチャンスがあるというのは事実です。
「高校時代はあまり勉強が得意じゃなかった」「成績がふるわなかった」という人でも、大学で本気で努力すれば、薬剤師になれる可能性は十分にあります。
大事なのは、「どこの大学に行くか」ではなく、「入ってからどう頑張るか」です。
まとめ
薬学部、特にFラン薬学部の実態についてお伝えしました。
Fラン薬学部は偏差値が低くても入学できますが、進級や卒業は簡単ではありません。それは、薬剤師になるには薬剤師国家試験に合格するというゴールが決まっているから。なので、合格できる見込みのある学生でないと卒業させてもらえないんです。
とはいえ、高校時には偏差値が低かったとしても頑張れば薬剤師になれるという間口を広げてくれているというのも事実。
たとえFラン薬学部だったとしても、自分で頑張って勉強すれば、道は厳しいですが薬剤師になることは可能です。
進路選択の参考になったでしょうか?最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント